イオン銀行のFIDO認証で振込ができなくなる人がいる問題

2026年10月4日 · @voip-linux

はじめに

イオン銀行がネット取引にFIDO認証を導入したことで、050番号(IP電話)のスマホを使っている人などが、ネットで振込できなくなる問題が起きています。今まで無料でできていた振込が、ATMや窓口でしかできなくなり、手数料もかかります。

セキュリティを強くすること自体は必要です。しかし、電話番号の種類によって使えるサービスに差が出る仕組みは、一部の利用者を置き去りにしています。

FIDO認証の導入と日程

2027年4月以降は、ネットでの振込などにFIDO認証用のスマートフォンが必要になります。

時期変わること
2027年4月以降ネットで振込などをするには、認証用のスマホが必要
〜2027年3月メールのワンタイムパスワードは一部の取引で使える
2026年9月7日FIDO認証を導入。確認番号表とアプリのワンタイムパスワードは終了

FIDO認証は、スマホの顔認証や指紋などで本人確認をする仕組みです。当初は2026年7月に開始予定と案内されていました。

振込ができなくなるのはどんな人か

影響を受けるのは、携帯電話番号(070・080・090)で発信できないスマホを使っている人です。

  • データ通信専用のSIMに、050番号の通話アプリを組み合わせている人
  • イオン銀行に登録している電話番号と、スマホの番号が違う人

利用者の報告では、通帳アプリでの認証に、登録した携帯電話番号から電話をかける手順があります。050番号のアプリからはこの発信ができないため、認証を完了できません。

FIDO認証そのものはスマホ本体の生体認証で行うので、本来は電話番号の種類とは関係ありません。つまずいているのは、登録や確認のときに携帯電話番号を求める部分です。

どんな影響があるか

いちばん大きいのは、給料が入る口座からお金を動かせなくなることです。

  • 無料だったネット振込が使えなくなる:振込はキャッシュカードを使ったATMか、窓口でしかできません。手数料がかかり、イオン銀行にはテレフォンバンキングもありません。
  • 他の銀行へ資金を移せない:給与の振込先がイオン銀行だと、メイン口座を他の銀行に移すことも難しくなります。
  • イオンカードセレクトの利用者は口座を移せない:支払い口座がイオン銀行に固定されているので、イオン銀行をやめることもできません。特に招待制のゴールドカードを持っている人には、乗り換えは現実的ではありません。
  • 口座を移すと手間が大きい:給与、クレジットカード、iDeCoなど、引き落とし先を一つずつ変える必要があります。

影響を受けないもの

イオン銀行側で本人が認証しない取引は、今までどおり使えます。

  • 口座振替(自動引き落とし):クレジットカード、公共料金、iDeCoの掛金などは、引き落とす側が手続きするので影響ありません。
  • イオン銀行への入金:給与の振込や、他の銀行からの振込は受け取れます。
  • ATM・窓口での取引:キャッシュカードでの引き出しや振込はできます。

利用者が取れる対策

いちばん効果が大きいのは、給与の振込先を他の銀行に変えることです。イオン銀行からお金を出す必要がなくなれば、FIDO認証が使えなくても困りません。

  1. 給与の振込先を変える・分ける:会社が対応していれば、2つの口座に分けて振り込んでもらいます。イオン銀行にはカードの支払い分だけを入れます。
  2. イオン銀行を「引き落とし専用」にする:イオンカードセレクトなどの支払いに必要な分だけ、他の銀行から入金します。
  3. メールのワンタイムパスワードが使えるうちに移行する:2027年3月までに、給与や引き落とし先の変更を済ませます。
  4. 定額自動入金を使う:他の銀行がイオン銀行から毎月引き寄せるサービスです。イオン銀行側の認証はいりませんが、引き落とし元にイオン銀行を指定できるかは確認が必要です。
  5. 音声通話つきのSIMを用意する:携帯電話番号を取って登録すれば認証できます。ただし、いちばん安いプランでも毎月の維持費がかかります。電話発信が登録時の1回だけで済むのか、振込のたびに必要なのかも公開情報からはわかりません。毎回必要なら、番号をずっと維持する費用がかかり続けます。

銀行への要望

求めたいのは、電話番号に頼らない認証方法を選べるようにすることです。

  • パスキー認証:スマホの顔認証や指紋だけで本人確認でき、050番号のスマホでも使えます。
  • 登録時の本人確認の代わり:キャッシュカードの情報や、郵送の確認コードなどでも登録できるようにする。
  • 代わりの方法ができるまでの猟予:メールのワンタイムパスワードの終了を延期する。

同じ理由で困っている人は、イオン銀行のお客さま相談窓口や、金融庁の金融サービス利用者相談室に声を届けることができます。声が集まれば、銀行が対応を見直すきっかけになります。

出典

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA